マイクロプラスチックは、環境中のプラスチックが紫外線と風や波などの力によって小さくなったプラスチックの破片と化粧品などに入れられている初めから小さく作られた5mm以下のプラスチック粒子です。
マイクロプラスチックは、今まで魚や海鳥の消化管や野菜や果物から検出されています。
この研究では、調査に参加した女性は、ローマ市の病院産科婦人科で、健康で、経膣分娩を行った人で、調査に同意した女性です。
採取した6個のヒト胎盤を顕微ラマン分光計で分析し、マイクロプラスチックを調べました。4つの胎盤(胎児側5個、母体側4個、絨毛羊膜3個)から、球状または不定形のマイクロプラスチック片(大きさは5~10μm)が合計12個検出されました。すべてのマイクロプラスチック粒子を調べたところ、4個は熱可塑性ポリマーのポリプロピレンを染色したもので、他の8個は顔料のみを識別することができました。これらはすべて人工皮膜、塗料、接着剤、絆創膏、フィンガーペイント、ポリマー、化粧品やパーソナルケア製品に使用されていました。
胎盤の一部(総重量約600gに対して約23g)を分析したので、胎盤全体のMPの数がもっと多いという可能性があります。
人間の胎盤からマイクロプラスチックが検出されたのは初めてのことです。
参考文献:Plasticenta: First evidence of microplastics in human placenta,
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0160412020322297