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減らそうプラスチックの会

プラスチック食品容器から放出されるマイクロプラスチックの影響 – 細胞へのダメージが明らかに

目次

 2025年2月に発表された最新の研究論文を紹介します。

研究のポイント

・食品容器からのマイクロプラスチック(MPs)の放出と潜在的細胞毒性を試験した。

・各ポリプロピレン(PP)およびポリスチレン(PS)食品容器は、10万~26万個のプラスチック粒子を放出した。

・MPの細胞毒性は、用量依存的に細胞生存率の低下を示した。

・冷凍保存されたポリスチレン(PS)食品容器は、最も顕著な細胞反応を示した。

・食品包装におけるMPsに関連するリスクを軽減するための規制措置が必要である。

研究概要

マイクロプラスチックは食品容器から放出されている

 プラスチック製の食品容器は、食品の保存や包装に広く使われています。しかし、温度の変化によって、容器からマイクロプラスチック(MPs)が放出される可能性があり、その影響が懸念されています。本研究では、冷却・加熱した食品容器がどれほどMPsを放出するのか、またそれが細胞にどのような影響を与えるのかを調査しました。

1つの容器から10万~26万個のMPsを検出

 調査の結果、1つの食品容器から約10万~26万個のマイクロプラスチック粒子が放出されることが確認されました。これらの粒子の総重量は、容器ごとに0.1~0.3mgでした。特に、冷凍保存されたポリスチレン(PS)容器は、より多くの小さなMPsを放出していることが明らかになりました。

MPsは細胞の生存率を低下させる

MPsが細胞に与える影響を調べるため、ヒト腸管上皮細胞(Caco-2細胞)を用いた実験を行いました。その結果、**MPsの量が増えるほど、細胞の生存率が低下する(用量依存的)**ことが分かりました。特に、冷凍保存されたPS容器のMPsでは、細胞のダメージが顕著にみられました。

細胞への影響 – 酸化ストレスと炎症反応の増加

 さらに、ナイルレッド染色と共焦点顕微鏡を用いて、MPsが細胞に取り込まれる様子を可視化しました。その結果、細胞内のリソソーム(細胞の不要物を分解する器官)の数やサイズが変化し、活性酸素種(酸化ストレス)が増加することが確認されました。これは、MPsが細胞にストレスを与え、ダメージを引き起こしている可能性を示唆しています。

食品容器の安全性を見直す必要がある

 本研究は、食品容器から放出されるMPsが細胞に悪影響を及ぼす可能性を示す重要な知見を提供しています。今後、MPsのリスクを軽減するために、食品包装に関する規制の強化が求められます。 マイクロプラスチックのリスクを減らすためには、プラスチック製の食品容器に入った食品を避けることが大切です。

参考文献

Subcellular toxicity assessments of microplastics released from food containers,  Yiteng Xia et al., Journal of Hazardous Materials. 2025 Feb 9:489:137541

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0304389425004534

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