プラスチック代替品(飲食関係)
解決策の考え方(ストローの例)
プラスチックスポンジ(たわし)の代替品
問題点:プラスチックスポンジはこすれてマイクロプラスチックになる。
セルローススポンジ
○課題:通販で買えるが、店舗で入手しづらい。
○利点:素材に傷を付けないので、漆器に使える。熱に強いので、熱湯・煮沸消毒可能。
ヤシたわし・シュロたわし
○利点:ゴボウなど泥付き野菜洗いに最適。食器やシンク洗いにも使え、万能。熱湯・煮沸消毒可能。
ヘチマ
○入手:ヘチマは入浴用コーナーで売っている。
○利点:こびりついた汚れ落としに最適。熱湯・煮沸消毒可。
布たわし
○入手:古着を切って作ってもよい。
○利点:自作可。熱湯・煮沸消毒可
PETボトルの代替品
マイボトル:ステンレスがオススメ
○課題1:いつも持ち歩かないといけない。
○課題2:ふっ素コートだと化学物質の溶出が心配。
ふっ素コートしていない水筒を選ぼう。例えば、タイガーは「NO・フッ素コート」宣言をしている。
○課題3:給水スポットが少ない。
★フランス:2030年までにペットボトルの使用量を半減
給水スポット
都の給水スポット
東京国際フォーラム地上広場、他にも給水スポット約900地点、公共施設等にあり(東京都水道局)
○課題:給水スポットが少ない。
○課題:病院・大学に給水スポットがほしい。
★フランス:公共施設に給水機設置義務化
地図は下記のURLから見られる。
https://www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/drinking_station/
横浜市マイボトルスポットMap
(横浜市 資源循環局 3R推進課)
・無料提供:お水、お湯、お茶、その他
・有料提供:コーヒー等、お茶、その他ソフトドリンク等
・種別:コンビニ、チェーン系カフェ、公共施設、販売店等他
○特徴:民間を含めた取り組み。
○課題:スポットが少ない。
給水スポット地図
全国に給水スポットがあり、そのまとめサイトを以下に紹介する。
捨てない暮らし研究所
【2023年版】給水スポットマップ・マイボトル持参推進店舗マップ まとめ
使い捨てカップの代替品
マイカップ・タンブラー持参
マイカップ・タンブラー持参がOKなカフェがあり、利用できます。
OKなカフェ | 割引 |
上島珈琲 | 50円 |
タリーズ | 30円 |
カフェ・ド・クリエ | 30円 |
エクセルシオールカフェ | 20円 |
スターバックス | 20円 |
シアトルズベストコーヒー | 20円 |
ニューヨーカーズカフェ | 20円 |
セガフレードザネッティ | 20円 |
BLENZ COFFEE | 20円 |
ローソン「Machi cafe」 | 10円 |
・給茶スポット:購入したお茶をボトルに入れるサービスする店。象印WEB地図
・割引がないけれど、マイカップ、マイタンブラー、マイボトルOKのカフェもある。
・埼玉県「みんなでマイボトル運動」381 店 (2010 年8月1日現在)
上記出典:平成23年(2011年)3月(財)地球・人間環境フォーラムより
○課題:マイカップ等を持ち歩き必要。
○課題:持参容器OKな店が少ない。
○課題:ファーストフード店が使い捨てカップ。
★フランス・ドイツ:持参容器受け入れ義務
★韓国:使い捨てカップ禁止
使い捨てカップの代替品
レンタルカップ
●レンタルカップのカフェ・コンビニ(実証実験を終了し、まもなく本格始動)(リユース容器)Re&Go
○利点:返却OK→カップ持参不要。
○課題:参加店舗はまだ少ない。
★台湾や韓国、欧州ではレンタル実施中
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2021/11/17/05.html
総菜などのプラスチック容器の代替品
●持参容器(繰り返し使える容器)
ステンレス弁当箱、琺瑯容器、ジャム瓶、鍋、プラ容器など
○利点:使い捨て容器が不要。
○課題:受け入れ店が少ない。
○問題点:衛生面の問題で持参容器を拒否する店がある。
★フランス:持参容器の受け入れを義務化した。
★台湾:総菜・パンなどを持参容器に入れるのは当たり前。
★ドイツ:大規模店でリユース容器の提供義務
プラスチック弁当箱の代替品
問題点:ほとんどのプラスチックには添加剤等が入っているので、食品が直接触れると溶出する可能性がある。
ステンレス弁当箱
○課題:高価
○利点:液漏れしない。
木製弁当箱
○課題:高価
食品保存用ラップの代替品
陶器:お茶碗に皿でふたする。どんぶり、鍋、ガラス、ホーロー容器でもOK
蜜蝋ラップ
○課題:10~100回繰り返し使える。
○課題:購入は高い。自作可。密着力弱。蜜蝋が融点65℃のため、電子レンジで使えない。
下:蜜蝋ラップの野菜入れ
シリコンラップ
○課題:安全性の高いプラチナシリコンは蜜蝋ラップより安いが、比較的高い。
シリコーンゴムには、低分子量環状シリコーンオリゴマーが残存することがある。欧州化学品庁では環状のシリコーンオリゴマーのシロキサン D4、D5、D6は、2018年6月に、持続性、生体内蓄積性及び毒性(PBT) 特性に基づく非常に高い懸念物質 SVHC の候補リストに追加された。1)
洗い流し化粧品中の D4と D5の制限は、 2018年1月30日に発効され、2020年 1月から適用される。1)
○シリコンオリゴマーが入っていた場合、食品が直接触れると溶出する可能性があるので、直接ふれないようにする。
参考文献:1) https://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/other/naibunpi/endcrin2019_April.pdf
繰り返し使えるプラスチックのふた
○課題:ほとんどのプラスチックには添加剤等が入っていて、食品が直接触れると溶出する可能性があるので、直接ふれないようにする。
繰り返し使えるプラスチック容器
問題点:ほとんどのプラスチックには添加剤等が入っているので、食品が直接触れると溶出する可能性がある。
代替品:陶器やステンレスやガラスやホウロウの容器がある。
○課題:容器にはプラスチックのふたが多い。ほとんどのプラスチックには添加剤が入っていて、食品が直接触れると溶出する可能性があるので、直接ふれないようにする。
○ヒント:保存容器のふたに綿の布巾や手ぬぐいの利用もできる。
包むプラスチックフィルムの代替品
経木・竹の皮
○利点:おにぎりや大福などを包むのによい。水分を適度に吸収する。
○参考:通販で購入可能。
経木 竹の皮
プラスチックティーバッグの代替
問題:ティーバッグからマイクロプラスチックが大量にでる。
リーフティー
茶葉でティーポットで淹れる。
○利点:マイクロプラスチックを摂取しない。
○課題:茶葉を処理する。ティーポットを洗う。
★フランス:非生分解性プラスチックティーバッグ禁止。
○参考:フレンチプレスで淹れる方法もある。
プラスチックのコーヒードリッパーの代替
○陶磁器のドリッパー
○利点:これは有田焼で、フィルターも陶磁器でできているので、ペーパーフィルターがいらない。従って、コーヒーオイルも抽出でき、美味しい。
○課題:幾度か使用しているうちにフィルターが詰まってくるので、時々手入れが必要。
●ガラスのフレンチプレス
○利点:コーヒーをフレンチプレスで淹れるとペーパードリップのペーパーが不要。従って、コーヒーオイルも抽出でき、美味しい。手入れも簡単。
○課題:挽き方にもよるが、コーヒーカップに、コーヒーの粉が気にならないくらい少し残る。
*プラスチック不使用のフレンチプレスは、ハリオ1) が作っている。通販でも購入可能。
1) https://www.hario.com/product/coffee/coffeepress/
野菜や果物のポリ袋(ロール袋)の代替品
●農産物用布袋(プロデュースバッグ):綿や麻などの袋
山盛りのトマトなどを購入時にポリ袋の代わりに布袋に入れる。
○課題:野菜等は泥、農薬で汚れている。
○課題:袋を洗う場合は、洗剤中の蛍光増白剤や香料にご注意ください。
★フランス:野菜果物のポリ袋を禁止した。布袋が必要。
プラスチック製水切りかごの代替品
●ステンレス製水切りかごと包丁差し
写真は国内製造のオールステンレス製水切りかご
ふっ素樹脂加工のフライパンの代替品
問題点:「テフロン」「フッ素コート」などと呼ばれている焦げ付き防止機能のあるフライパンは便利だが、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などのフッ素樹脂でコーティングされている。PTFEの毒性はまだわかっていないが、「永遠の化学物質」と呼ばれるPFAS(有機フッ素化合物)の仲間だ。テフロンで加工されたフライパンは、コーティングの表面に少し傷が付いただけで約9100個のマイクロプラスチックが放出され、コーティングが壊れると約230万個ものマイクロプラスチックが放出されることが、2022年に発表された研究でわかった。1)、2)
マイクロプラスチックが料理と一緒に体内に入るのを防ぐためにも、昔ながらの鉄製フライパンが安心だ。
●鋳鉄、鋼鉄、ステンレス鋼や窒化鉄加工などの鉄のフライパンがある。
○ヒント:テフロン加工でない鉄製のフライパンは、油をなじませると使い勝手が良くなる。
上:窒化鉄加工のフライパン
参考文献:
1) Raman imaging for the identification of Teflon microplastics and nanoplastics released from non-stick cookware – ScienceDirect https://doi.org/10.1016/j.scitotenv.2022.158293
2)One Small Crack on a Teflon Pan Can Release Thousands of Plastic Particles : ScienceAlert