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減らそうプラスチックの会

腸腫瘍の56%からマイクロプラスチックを検出 炎症や再発率上昇との関連を確認

腸腫瘍からマイクロプラスチック
目次

再発や消化器症状との関連も示唆

近年、私たちは食べ物や飲み水、そして空気を通じてマイクロプラスチック(微小なプラスチック粒子)に日常的にさらされていることが分かってきました。しかし、こうした粒子が実際に病気になった人の組織の中に存在することを示した研究はまだ限られています。

今回の研究では、複数の高精度分析技術を用いて、人の腸の腫瘍組織の中に存在するマイクロプラスチックを直接検出し、その特徴を調べました。

188例の腸腫瘍を調査

研究チームは、188人の患者から採取された腸の腫瘍組織を分析しました。

その結果、106例(56.4%)でマイクロプラスチックが検出されました。

検出されたプラスチックの中で最も多かったのはPET(ポリエチレンテレフタレート)でした。

※PETは、飲料用ペットボトルや食品容器、衣類のポリエステル繊維などに広く使われているプラスチックです。

マイクロプラスチックが見つかった腫瘍では炎症が強い傾向

マイクロプラスチックが検出された腫瘍では、周囲の組織に局所的な炎症がみられました。また、病理学的な観察でも組織の変化が確認されました。

これは、マイクロプラスチックが存在する腫瘍組織で炎症反応が起きている可能性を示しています。

ただし、この研究だけでは「マイクロプラスチックが炎症を引き起こした」と断定することはできません。

腫瘍再発率が高い傾向も

患者を平均34.1か月(約3年)追跡したところ、マイクロプラスチックが検出された腫瘍を持つ患者では、検出されなかった患者と比べて腫瘍の再発率が高い傾向がみられました。

また、腹痛や下痢、便通異常などの消化器症状も、マイクロプラスチック陽性群でより重い傾向が認められました。

研究者らは、マイクロプラスチック陽性腫瘍の患者で消化器症状の重症度が著しく高かったと報告しています。

今後の研究が必要

今回の研究は、人の腸腫瘍組織の中にマイクロプラスチックが存在することを直接示した重要な報告です。また、マイクロプラスチックの存在が炎症や腫瘍再発、消化器症状の悪化と関連する可能性も示されました。

しかし、この研究だけではマイクロプラスチックが腫瘍の発生や再発の原因であることは証明できません。

研究者らは今後、

  • 人がどのような経路でマイクロプラスチックにさらされるのか
  • マイクロプラスチックがどのように体内組織へ取り込まれるのか
  • 体内からどのように排出されるのか
  • がんの発症や進行にどのような影響を与えるのか

を詳しく調べる必要があると述べています。

ポイント

  • 腸腫瘍188例のうち56.4%からマイクロプラスチックを検出
  • 最も多かったのはペットボトルなどに使われるPET
  • マイクロプラスチック陽性腫瘍では炎症や組織変化が確認された
  • 患者の追跡調査では、再発率が高い傾向と重い消化器症状がみられた
  • マイクロプラスチックとがんとの関係を明らかにするため、さらなる研究が求められる

文献

Chen H, Liu Z, Qiu W, et al. Tumour recurrence, gastrointestinal symptoms and inflammation associated with microplastic-positive intestinal tumours. Nature Health (2026). DOI: 10.1038/s44360-026-00123-z.

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